プロダクションノート – 学校訪問

 映画のベースになっている「ナガサキの郵便配達」は2018年に日本語版が再出版された。そしてこの秋、出版社super studioにより「ナガサキの郵便配達」が東京純心女子高校に100冊寄贈される事となった。学校の図書館に並ぶ事になるそうだ。この本は一般販売された同数を色んな学校へ寄贈する計画を持っている。これは出版当初からの出版社の意思だ。

 昨年度の第1回目の寄贈は長崎純心女子高校だった。長崎純心は当時原子爆弾投下により多くの学生を失った。「是非娘のために学校を復活させてほしい」という御遺族の願いに励まされ、創立者シスター江角ヤスさんは16年の歳月をかけ教育事業を復興させた歴史を持つ。第2回目の寄贈はその姉妹である東京純心女子中学・高校である。今回はイザベルさんが来日していることもあり、学校訪問も兼ねた寄贈の会が行われた。

 

 

 イザベルさんは、父は軍人を終えてこの本を書いた事、自分は若かり頃にこの本を読んだが大人になって読んだ時の受け取り方が違ったという事などを学生に語った。同世代の娘を持つ母でもある良いザベルさんは、学生たちを前に甘くなく優しく語りかけていた。学生たちは真剣な眼差しを彼女に向けていた。短い時間だったがこういう体験は私にとっても貴重な時間だった。

 

 

純心女子高校の皆様、出版社の皆様、イザベルさん、皆さんの活動と気持ちに感謝。

こういう出版があってもいいじゃない。

 

本のお求めはお近くの書店に申し込みください。是非。